2011年6月29日水曜日

  本屋

  乗りたいと急いだのに バスは行ってしまった。
  
  去るバスの後ろ姿を目で追っていても仕方がない。
  
  連れの娘は仕切り直しが早く バス停近くにあるリサイクル本屋の
  
  「B.O.」で有意義な待ち時間を過ごすらしい。
  
  店の外の棚に追いやられた 陽に焼けたような 猫本を迷わずに
  
  取り出した。10000円札が吸いつくように挟まっている。
  
  全部で40000円。2人で小さく慌てた。
  
  在庫期間が長く値引きされ放り出された本とはいえ
  
  「ご自由にお持ちください。」コーナーではないし 店員に申し出た
  
  としても「あ、どうもー」で終了となるはずだ。
  
  第一発見者は 一発で引っ張り出した 我が娘だ。私は105円を
  
  娘に渡した。
  
  ガサツな店員が袋入れに失敗して それを落下させないように
  
  祈るばかりだ。誰も不幸になる人がいないのが基本。
  
  猫本の持ち主は ヘソクリだったのか?ご祝儀用に 札のしわを
  
  伸ばそうとしたのか?それなら1枚は どこかに散ってしまったのか?
  
  お金は やはり財布に収納するに限りますね。  k